葦のつぶやき

 江別に住んで三十年あまりになります。始めてこの地に来たとき電線を震わせる風の音がいやでした。それが今では他の地に住むのは考えれれないように根を下ろしてしまいました。

Wednesday, March 01, 2006

土の喜び

  元向かいのご主人は一作年退職してから好きな畑仕事に熱中しました。送電線の下を借りた畑には五十にも余る種類の作物を作りました。男の人はやるとしたら思い切ったことをするものですね。刈った雑草をトラックで持ってきてもらって堆肥を山ほど作りました。苗もいいのを沢山買ったようです。荒地だったこともあってそれはそれは立派な作物が育ちました。元向かいの我が家にスイカを届けてくれましたが抱えきれないほどの大きいものでした。玄人はだしとはこういうのかと感心しました。
私も趣味で十数年畑をしていますがこれでいいということはありません。何かかにか失敗しています。暦も3枚目に入っ他ある日種を買いに行きました。待ちに待った種植の季節です。今年は桃太郎でないトマトの品種に手を伸ばしました。夫の姉が桃太郎は難しいと常々言うからです。本職の人が言うことに今年は耳を傾けてみようと思ったのです。なんたって野菜つくりは素人です。母が昔、いい作物を取りたいと思ったら連作はしない。苗と苗の間をひろく。それに有機肥料の堆肥を使う事といっていました。その頃は畑に興味がなくて芋が土の上になるか下になるかも知りませんでした。当時商売をしていて忙しい身で野菜作りに精を出し、出来た作物を人にあげて喜んでいた母の気持ちは理解できませんでした。それが今は母の気持ちが少しはわかります。結婚当初の同じアパートの住人が畑を作っていました。私もそこの土地を少し借りて野菜を作ってみました。その時に土をいじる楽しさをしりました。それから何年かごにこの地に住むようになって畑も借りる事が出来ました。何年も作物を作りましたがこれでいいということはありません。毎年、何かが足りなくて失敗ばかりです。それでも野菜を育てる事は私の癒しだと思っています。出来た作物はさることながら種を植えて苗を育てることに喜びがあります。毎日、毎日、苗や作物の育ち具合を見ては喜んでいます。一日や二日で生育に違いがあるわけでないのに朝に夕に畑に行って喜びを新たにしています。

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